2月6日にオンサイト・オンラインで同時開催された「Women in Agile Tokyo 2025」に、ITプレナーズ社員2名が現地参加しました。
男女比率がほぼ半々で、フルリモート勤務が可能という特徴を持つITプレナーズ。
多様なバックグラウンドを持つメンバーがそれぞれの居住地から協働する中で、私たちは一人ひとりが自分の強みや能力を最大限に発揮できる職場づくりに取り組んできました。
そこで今回、「あらゆる多様性を尊重できる安全で健全な職場作りを自分たちの手で作る」というWomen in Agile Tokyo実行委員会の理念に共感し、このイベントに参加しました。セッションや交流の中で得た多くの学びや気づきを、レポートとしてお届けします!
今年は、自律的チーム運営と技術に焦点を当てた「運営 in Agile」も同時開催されており、Women in agileトラック、運営 in Agileトラック、そしてスポンサーセッショントラックの計3トラックでセッションが行われました。その中で、印象的だったセッションをご紹介します。
ITベンチャーの人事チームで働く、フルタイム勤務のねこやなぎさんと、子育てをしながら時短勤務で働く金井さんの2名が、お互いに感じていた小さな違和感やもやもやを紐解いて、チームの成長につながったというお話をしてくださいました。
チームの危機に際し、アジャイル推進室のアドバイスを受けて実施した様々な取組みの中で印象的だったのが、チームのありたい姿を視覚的にあらわすことで、「自分もチームのみんなと同じ船に乗らないと」とチームみんなが同じ方向を向くことができたとのこと。目標を明文化してイメージを落としこむというのが興味深く、ぜひ取り入れてみたいと思いました。
これまで謙遜することが多かった高橋さんは、「あなたが実際より劣っているふりをするたびに、存分に生きる許可をほかの女性たちからも奪うことになる」という言葉に出会い、自分の謙遜が結果的に周囲にも謙遜を強いることに気づいたそうです。このことから、高橋さんは「自分がリーダーなんて」と謙遜せず、一歩踏み出してリーダーになってみてほしいと語られていました。
この話を聞き、自分自身についても謙遜しがちだと思い当たる部分がありました。過度な謙遜は周囲にも影響を与え、さらには自分自身の成長のチャンスを遠ざけてしまう可能性もあります。これからは少しずつ自信を持った振る舞いをしていこうという勇気をもらえるセッションでした。
Day2のClosing Keynoteでは、女性エンジニア向けハイスキル転職サービス「WAKE Career」を運営するbgrass株式会社 代表のだむはさんが登壇。自身のリーダー像の変化や、ジェンダーギャップ解消という先人から受け継いだバトンを次の世代にも渡していく意義について語られていました。
前身サービスの立ち上げ当初、開発からマーケティングまで一人で全部をこなしていただむはさんは、振り返ると「周りに『助けて』が言えないリーダーだった」と言います。プロボノの開発・運営メンバーが増えて初めて組織運営に携わってからも、「みんなに嫌われたくない」という思いがあり、自己犠牲的で意思決定にも迷いがあったそうです。
そんな中で、数々の反省を経験し、またいろいろな人からの応援に勇気をもらい、運営メンバーの業務委託への切り替えや、サービスのピボットという大きな決断につながったとのこと。結果を求めること、嫌われる勇気を持って伝えるべきことは伝えるということを学び、リーダーとして一皮むけたといいます。
そして、従来のマッチョなリーダー像ではなく、メンバーに弱さも見せられる「自分らしいリーダー像」を目指すようになったそうです。
「リーダー」に対して「マッチョな」イメージを抱いて、自分には難しいと思ってしまう人もまだまだ多いかもしれません。しかし、だむはさんの言うようなリーダーシップならば、役職に関係なく、組織やプロジェクトの中誰もがリーダーシップを発揮できる場面があるのではないでしょうか。一人一人が自分らしくリーダーシップを発揮していく大切さに気付いたセッションでした。
Day2は、スポンサーセッションと並行してOST(Open Space Technology)が実施されました。
最初に、OSTはこれが初参加という人に向けて、OSTとは何か、どのように参加したらよいのか、歌に乗せて説明する楽しい動画が流れました。
説明の後はテーマ出しの時間となり、会場にいるみなさんが日々感じているモヤモヤや、Women in Agileに参加したことをきっかけに考えてみたいと思ったことなどを挙げていきました。最初は少し緊張感もありましたが、一人また一人と勇気をもってテーマを出すうちに、会場全体が安心して対話を深められる雰囲気に変わっていきました。
参加者の皆さんがどんどんテーマを出していく姿に背中を押され、私も思い切ってテーマを出してみました!
という4つの原則で行われるOSTは、テーマから話し合いへの参加の仕方まで参加者それぞれの主体性に委ねられるため、いつもなら少し話しづらいと感じることを話しやすかったり、言語化できていなかったけど私もそう思ってた!という共感が集まり、小さな違和感について対話を深める良い場になりました。
Women in Agileに参加するのは今回で2回目でしたが、昨年も参加した人の1年間の学びを共有してもらったり、初めて参加した人が、「今まで深く考えてこなかった多様性について、考えるきっかけになった」と話している様子を見て、このカンファレンスに参加し気付きを得ることが、参加者それぞれの明日からの行動変容に繋がっているのを実感しました。
私たちITプレナーズもWomen in Agileで得た気付きを糧に、多様性実現のための小さな一歩を積み重ねていきます!Women in Agile Tokyo 2025運営・参加者の皆さん、素晴らしいイベントをありがとうございました!