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「学び、繋がり、気づき、持ち帰る」が自然に循環する「生きる」コミュニティを実感したスクラムフェス福岡参加レポート

2024.5.17

3月8日~9日にオンサイト・オンラインで同時開催された「Scrumfest 福岡 2024」に、ITプレナーズはsilverスポンサーとして参加しました。

2022年から、全国各地のスクラムフェスに参加し、各開催地ならではの特色や魅力をお伝えしてきましたが、2023年度の締めくくりである福岡では、スクラムフェスというコミュニティそのものが、人々の思いによる有機的なつながりで成長し続けていることを感じられる素晴らしいフェスでした。

今回は、そのことを実感するきっかけとなった3つのセッションをご紹介します。

美味しいお昼のお弁当と、懇親会の美味なる海の幸。福岡最高!

スクフェスの学びにチームを惹き込め!社内同時視聴会のすゝめ!

冨田英祐さん

スクフェス参加で得た学びを、会社に持ち帰って共有したい!学びを広めたい!という気持ちは多くの参加者の方が持っていると思います。しかし、参加者として帯びた熱量そのままに参加していない人に共有しようとしても、引かれてしまってあまり反応がなかったり、視聴会をやってみても人が集まらなかったり、ということはよくあることではないでしょうか。
そして、「あんなにいい話だったのに、知ってもらいたいのに…」とモヤモヤしてしまうことも。
Tomitaさんのお話では、イベント動画の視聴会に興味を持ってもらい参加したくなる告知方法の工夫や、視聴会が盛り上がりやすい場づくりの設計など、学びの魅力を中心に周囲を「惹き込む」コツについて実体験をもとに紹介されていて、同じようなお悩みを持つ方々にぐっと刺さるためになる内容でした。

社内の勉強会や読書会、そしてコミュニティ運営を盛り上げることにも通ずる素敵なお話でありながら、実践しやすい方法はとても参考になりました。

さらに実際に惹き込んでいったことをきっかけに、動画を視聴した自社メンバーと、登壇者の会社の方々との交流の場ができてコミュニティ化されるという素晴らしい発展を遂げられていることも印象的でした。

 

勇気を出してコミュニティの仲間になろう

ミツカワ さん

知り合いのいないセミナーやカンファレンスに初めて参加したものの、緊張してしまって他の参加者の方とほとんど話さずに講演だけ聞いて帰ってしまったりするのも、よくある悩みかと思います。
本当は「同じトピックに興味のある人と話せたらもっと学びが深まるかもしれない」「楽しそうだな」「ここで出会った人達とつながって、情報交換できたらいいな」と考えていても、結局人見知りしてその場限りになってしまったり…。

ミツカワさんのお話は、そんなお悩みを克服したい方にぜひおすすめしたい内容です。

ミツカワさんがイベントやコミュニティに参加する中で、勇気を持って取り組んできたこと、そしてその後のコミュニティ活動でご自身が感じた葛藤から今回の登壇までの道のりを、実際にどのような行動をし、考えてきたのか、気持ちの変化も含めてオープンに語られていました。

イベントやコミュニティに参加して、新しく仲間を作ろうとしている方、または今までなかなか一歩を踏み出せなかった方が勇気を持ち、前進するきっかけになるのは勿論のこと、既にコミュニティに参加している方も勇気をもらえる素敵なお話でした。

 

ただいま、Be Agile 〜向き・不向きを探す旅からの帰還〜

西内 慶子さん

アジャイル開発、またはアジャイルの考え方をビジネスに取り入れようと決めたとき、どういったことにどのように適応できるのか、どのように推進したらよいのか、悩むことは多いと思いますし、簡単なことではありません。

西内さんのお話は、所属されている組織で積み重ねて来た約5年間のアジャイル実践について詳しく聞ける大変貴重な内容でした。

向き不向きを探索するところから始まり、組織の中で継続するために小さな施策を積み重ねて実績を作るという土台作りのために「Do Agile」だった状態を経て、そもそもなぜアジャイル開発をやっているのかを立ち戻り「アジャイルをやることが目的ではなく、ありたい姿になるためにアジャイルを適用する」「Be Agile」に帰ってきたという、西内さんの長い旅。そのお話は、すぐには動かせない、変えられないけれど、アジャイルの実践や組織変革に地道に取り組んでいる多くの方に勇気を与えてくれるものでした。

また当初は開発部門中心だったアジャイルの普及が、今では全社的にアジャイル思考の研修も実施されていて「Be Agile」の大切さが広まっているという素敵な状況も、地道に一歩一歩進んできたことでもたらされた結果であると感じました。その背景には、西内さんがかつて自身が経験した困難な出来事を他の人にしてほしくない。アジャイルの実践によってそれが可能になるという確信と、変えたいという強い信念あってこそだと思います。

今後はいかにBeを実践するか、Beを実現するCoEとして社内の制度面なども含めてアプローチする活動を続けられるということでしたので、続きのお話を聴ける日が待ち遠しいです。

 

フェスの場には、知見を多く持ったベテランから、アジャイル・スクラムの初心者まで幅広く参加していることが多いのですが、初心者や場に慣れていない方に対しても、実行委員の方を中心にとてもオープンで参加しやすい場づくりがされてて、コミュニティイベントとして素晴らしいと感じました。

それから、スクラムフェスに参加したことがある方は既にご存じかと思いますが、Reigional Scrum Grthering Tokyo(RSGT)や日本各地で開催されているスクラムフェスは、実行委員の方々が場を作り、そこに多くの実践者の方々自身でプロポーザルを出し、各地の実行委員によって選出されて登壇する仕組みになっています。

 

フェスに参加する方々は、各セッションから学び、気づきを得るのは勿論のこと、セッションを聴きながらDiscord上で思いを共有し合うことで新たな気づきを得たり、懇親会で繰り広げられる多くの会話からも気づいたり、学んだり、時には勇気をもらったりします。

そしてご自身の職場環境に戻られてからも、学びや気づきを活かすべく小さな挑戦を(時に大きな挑戦を)重ね、またコミュニティーに戻ってきて共有し、それが新たな学びの源となり、また新たな輪が広がっていきます。そこには組織やチームの現場を良くして生き生きと仕事をしたい、そのような状態にしていきたいと願う、強い思いやパッションが満ち溢れています。

参加者の方々が自発的に考え、行動し、影響を与え合って発展している。この尊いサイクルを意図して生み出すのは簡単ではありません。しかし、スクラムフェスという場ではこのサイクルが活発に機能していて、そこに集う方々の行動を後押ししてくれていることを感じ、改めて素敵なイベントだと思えるスクラムフェス福岡でした。

ITプレナーズは、アジャイル、スクラム、DevOpsの研修コンテンツを取り扱っているという事業背景とご縁からフェスに参加しておりますが、スポンサー出展を通じて、私たちもまた学び、気づき、勇気をいただいてます。

そんな生きているコミュニティーであるスクラムフェスを、ITプレナーズはこれからもスポンサーという形で応援し続けていきます!