2022年度、すべてのスクラムフェスでのスポンサー皆勤賞を目指しているITプレナーズですが、2022年9月16日(金)・17日(土)に開催された「スクラムフェス三河2022」でも、シルバースポンサーとして参加しました。
会場に参戦したITプレナーズ社員が、現地の様子をお伝えします!
東京から「こだま」に乗って車窓から富士山や浜名湖を眺めつつ3時間、愛知県の豊橋駅で下車。
到着早々、名物らしい「豊橋カレーうどん」を食べました。カレーうどんの下にとろろご飯が入っているという、ボリュームたっぷりで珍しいスタイル。うずらのたまご(豊橋市が全国シェア1位だそう!)が入っているのも嬉しいですね。
スクラムフェス三河の会場「MUSASHi Innovation Lab CLUE」は豊橋駅に隣接した建物にあり、アクセスのしやすさは抜群です。「だれでも、どんなことでも、熱い想い・独創的なアイディアを発信することができる”ステージ”」というイノベーションのためのスペースで、赤いカーテンとコンクリートの壁がとてもおしゃれでした。
会場には運営の方々含め、30人ほどの方が集まっていました。ITプレナーズではこれまでスクフェスには社員2~3名で現地参加しているのですが、今回は私1人での参加(チケット争奪戦に敗れ…)。しかも初の三河だったので緊張していましたが、初参加の方や、他の地域からの参加も多かったようです。
初日のキーノートは、鈴木 万治さんによる「違う人材の共創が世界を前に進める~スーツとハッカーが互いにリスペクトする世界~」。1986年からデンソーで宇宙機器開発、R&D、CAEなど様々な分野に携わってきた鈴木さん。昨年59歳の誕生日には、個人事業主として起業もされました。これまで色々な仕事をしてきた実体験から「Miracle happens only outside of comfort zone」(奇跡はコンフォートゾーンの外にしかない)と感じたといいます。
そして、シリコンバレーでスタートアップ企業と一緒に農業のIoT化を進めてきた経験などをもとに、様々なタイプの人が協力していくことの重要性についてもお話しいただきました。よく言われている「ハッカーは正しいことを雑にやる。スーツどもは間違ったことを綿密にやる」という言葉を、「ハッカーとスーツで、正しいことをスピーディー、かつ正確にやる」に変えていきたいという鈴木さん。
他には、講演内で紹介された「変化が大きい時代において、強みと弱みは反転する。例えば30年の経験は、そのまま30年のたこつぼになる」という言葉も印象的でした。たこつぼから脱するためにはUnlearnやリスキリング、人間的OSのアップデートが必要とのこと。やはり、いずれにしても「コンフォートゾーン」から出ることが重要です。自分とは違う人たちと出会って、殻を破って異物を飲み込め!という力強いメッセージに背中を押される講演でした。
キーノートの後は豊橋のマイクロブルワリー「TOYS BREWERY」で醸造されたクラフトビールが参加者にふるまわれました。いくつか種類がある中、インディアペールエールをいただきましたが、香りがとてもよく、本当においしかったです!
その後はビルの階下にある中華料理店に移動し、ネットワーキングパーティーが行われました。ひさしぶりの、リアルでのネットワーキング会。私にとってははじめましての方がほとんどでしたが、鈴木さんのセッションでの「外に出るといろいろ楽しいことがある!」というメッセージが響いたこともあって、スピーカーの方、スポンサーの方、参加者の方、運営の方など……たくさんの方と中華料理を囲んでいろいろなお話ができ、とても楽しい時間が過ごせました!(あまりに楽しかったので写真は撮り忘れました…!)
そして2日目。スクフェス三河では現地から配信される「CLUEトラック」の他に、「じゃん」「だら」「りん」と三河の方言を冠したユニークな3つのオンライントラックがあり、どのトラックでも興味深いセッションが目白押しだったのですが、せっかく現地にいるので会場のステージで行われる「CLUEトラック」を通して見させていただきました。
これまで他のスクラムフェスにも何度かオンラインや現地で参加しましたが、三河は公式ページでも「製造業におけるプラクティスの聖地」と紹介されているように、特に製造業の方々による情熱にあふれたセッションが多かったように思います。
どのセッションも個性的で興味深かったのですが、特に印象深かった、ヤマハモーターソリューション株式会社・松井幸一さんの講演「人と技術のモダナイズをScrumで実証してみた」を紹介します。
IT業界と比べるとまだまだサイロ型組織&ウォーターフォールが主流である製造業のIT部門でも、スクラムを通して人・技術のモダナイズ、そして「開発が楽しい!」を実現できるという事例の紹介でした。
ビジネス環境の変化に伴い、これまで強みだったものがだんだん通用しなくなってきている製造業。変化の大きい時代に壁を超えるためには、システムだけでなく人材のモダナイズも必要となります。松井さんは、スクラムを通した人と技術のモダナイズを実証するために、経営層を巻き込んで環境を整え、アジャイルコーチの支援も得て、実際に2か月間のスクラム開発をスタートさせました。
全員がスクラム初体験のメンバーでしたが、スクラム開発を通して、過去の成功体験にとらわれない、成長したチームの姿が見られたと言います。さらに嬉しいことに、実施後の振り返りでは「このチームでまた開発したい!」と全員が回答。人と技術のモダナイズの実感を得られた松井さんは、今後も現場での成功体験を増やしていくとのことです。
「このままではいけない」「変化が必要」と感じられている方は多いと思いますが、スクラムを実践して、実証し、大きな一歩を踏み出している松井さんのセッションは、とても勇気がもらえるものでした。
製造業の熱いパワーを感じた、スクラムフェス三河。三河で活躍する方々のわくわくするお話をたくさん聞いて、初めて行った三河の地もすっかり好きになりました。
ITプレナーズとしても、あらためて、企業の組織変革やスクラム普及の力になっていきたい!という思いを強くしました。スクラムフェス三河の運営・参加者のみなさま、素晴らしいイベントをありがとうございました!
次は11月、札幌です!