ITプレナーズジャパン・アジアパシフィックとITサービスマネジメントをコアとする専門コンサルティング・ファームの株式会社IT VALUE EXPERTSの2社が主催となり、2022年8月24日(水)に「ITSM Japan Summit2022」を開催しました。
「ITSM Japan Summit」は、ITサービスマネジメント(以下、ITSM)に携わる方々のための学びとネットワーキングの場です。業界を盛り上げたいという想いからイベントを立ち上げ、開催3回目となりました。
今年のテーマは、「壁を越えたリーダーと語ろう」。ITSM実務者の方々をお招きし、導入・実践段階でぶつかりやすい「壁」を越えたエピソードについて語る、3つのセッションを実施しました。200名を超える方からお申込みをいただき、盛況のうちに終えることができました。
本記事では、各セッションの概要を紹介します。動画アーカイブと合わせて、ぜひ今後のITサービスマネジメント活動にお役立てください。
オープニングでは、主催企業の両代表からの挨拶と、ITIL® 4 上位資格の日本語化リリース予定や、近年増えているプロジェクトや顧客ニーズなど、ITSMに関する最新動向についてシェアされました。
※ITIL® 4の構造、リリース/廃止情報、ITIL® V3の資格からの変更点・移行方法などは当社のダウンロード資料にもまとめてありますので、合わせてご覧ください。
https://www.itpreneurs.co.jp/download/itil4/
IT VALUE EXPERTS代表・広木さんによれば、各企業でDXの動きが加速する中で、今まで使用していた基幹システムのリプレイスや運用方法の見直しを行うタイミングも到来しているとのこと。また、「ユーザーの体験データを取得して分析が容易になった現在では、それらをもとにどんどんサービスを改善していく必要がある」とも語ります。
ITサービスの適切なマネジメントを通じて、顧客へ継続的に価値を提供するための原則やベストプラクティスであるITSMの導入は、今後ますます不可欠になってきていると言えるでしょう。
1つ目のセッションは、さくらインターネット株式会社で情報システム統括室リーダーを務める布川明男さんをスピーカーに迎え、社内でのITIL® 4の実践事例を伺いました。
ITIL® v3を取得している社員が多かった中で、どのように社内へITIL® 4を浸透させていったのでしょうか。詳しいステップや乗り越えた壁について詳しく紹介していただきました。
2つ目のセッションは、「ITSM実践者の方々のキャリア形成」をテーマにパネルディスカッション形式で実施。
ServiceNow Japan合同会社 プリンシパル アウトバウンド・プロダクト・マネージャーの小林理枝さん、アクセンチュア株式会社 テクノロジー コンサルティング本部 インテリジェントクラウド アンド インフラストラクチャー グループの古野本 真之介さんより、ITSMに携わる中で得られた学びや成果を出すために意識したこと、どのようにキャリアを広げてきたのかを伺いました。
最後のセッションでは、まだ高い壁が間にある「ITSM」と「アジャイル」のコラボレーションにまつわる実践例と可能性を語り合いました。
登壇いただいたのは、日本で唯一のITIL®マスターである株式会社IT VALUE EXPERTSの高田紀子さんと、アジャイルスクラム開発に長年携わってきた株式会社ビジネス・ブレークスルー システム開発本部本部長の原秀文さん。両者がそれぞれのビジネスでITSMとアジャイルの壁を超えることによって感じたメリットを語っていただきました。
当日は、イベント参加者のカエルンさんが、オンラインホワイトボードツール「Miro」上に即興で素晴らしいグラフィックレコーディングを披露してくださいました。参加者の皆様からも、グラレコによって理解が深まった、ふりかえりができた、と大変好評でした。ご本人様より許可をいただき、このイベントレポートにも掲載させていただきます。カエルンさん、ありがとうございました!
Zoomのセッションでは「ITSM関連のイベントでは珍しい」と登壇者の方からおっしゃっていただけるほど、チャット欄に参加者の皆様から質問やフィードバックが盛んに飛び交っていました。他にもoVice上のバーチャル会場で、アフタートークやネットワーキングの時間も設けたところ、昨年よりたくさんの方にお越しいただきました。
セッション終了後の懇親会では、最多正解者5名にお好きなITSM関連書籍プレゼントという、豪華景品をかけたクイズ大会も実施。「ITIL® の最新バージョンの呼称は?」といった基本から超難問まで、4択のクイズが10問出題されました。oVice上で正解だと思う選択肢のスペースへ自分のアイコンを動かして回答するスタイルで、オンラインならではの楽しい時間となりました。
皆様の積極的な参加のおかげで、運営・セッション登壇者の方・参加者の方を問わずインタラクティブなやり取りが実現したと思います。
「ITSM Japan Summit」は、来年も開催予定です。また皆様にお会いできることを楽しみにしています!