事例紹介

DX推進の要はコミュニケーション。体験型ワークショップ「アジャイル・レストラン」受講で生まれたチーム間連携

メタウォーター株式会社様
研修事例
2025.4.2

水環境プラントの設計から施工、運転・維持管理まで一貫して手がけ、人々の暮らしになくてはならない「水」にまつわる事業を展開する総合エンジニアリング企業のメタウォーター株式会社。

2025年2月、同社のDX推進室に所属する皆さまに、ITプレナーズが提供するワークショップ「アジャイル・レストラン」を受講いただきました。

ワークショップ当日の様子も交えて、実施に至ったきっかけや受講後の変容について、事務局として社内実施の取りまとめを担当されたDX推進室の富内様と田村様にお伺いしました。


アジャイル・レストラン

・部内のコミュニケーション活性化
・アジャイルの思考と手法を実践的に学習
・DX推進に必要なチーム協働の土台づくり

・チーム間の壁を越えたコミュニケーションの実現
・社内ミーティングや相談の活性化
・年次や役職を超えたフラットな協働意識の醸成
・アジャイルのサイクル(計画→実行→ふりかえり→改善)を業務に活かす実践力の獲得

「アジャイル・レストラン」受講の経緯

富内さん

DX推進室は、DX戦略の企画立案と推進を担う専門組織として、取締役を責任者に据えて2024年4月に設置されました。全体最適の視点から社内の業務改革やDX人材育成を推進するため、全社横断型のプロジェクトチームを組成して、取り組みを進めています。

 

一方で、私たち自身も、DX推進室に所属するメンバー同士の連携不足を課題として感じていました。すべての仕事は、人と人とのコミュニケーションから始まります。そのため、部署間連携を促進するための効果的なアプローチ方法を模索していました。

 

田村さん

交流を促進するために、社内イベントや食事会の企画も検討したのですが、そのような直接的な企画よりも、より普段の業務に近い形でのチームビルディングの場が必要と考えました。「研修」という形式であれば、組織的な取り組みとして受け入れられやすいと判断し、検討しました。

 

私は以前「アジャイル・レストラン」の体験会に参加し、参加者同士で手を動かしながら一緒にアジャイルを学び、非常に楽しく交流できたことが強く記憶に残っています。「DX推進」と「交流促進」の両面で最適な研修だと感じ、アジャイル・レストラン研修の社内実施を決めました。

ワークショップ当日の様子

まずはアイスブレイクでアジャイルの第一歩を体験

受講されたDX推進室のメンバーには、所属は同じであるにもかかわらず普段はあまり接点がないチームの方も多くいました。まずはチームに分かれての自己紹介から始まり、お互いの業務やアジャイルの実践度について共有しました。

「アジャイル・レストラン」は、アジャイルの知識や実践度について「前職で経験がある」「なんとなく知っている程度」「まったく知らない」など、異なるレベルの受講者同士でも、アジャイルの考えとその価値を体感できるように設計されています。

続くアイスブレイクでは、紙で小道具を作るワークを実施。準備→作業→確認のパートをそれぞれ短いサイクルで回していき、顧客からのフィードバックを確認しながら、3ラウンドでどれだけ求めるものに対応していけるか挑戦しました。

アジャイル・レストラン、いよいよ開店!

約半日の集合研修形式で行われる「アジャイル・レストラン」本編は、講義と演習を繰り返してアジャイルの学びを深めていきます。

研修の流れ(イメージ図)

最初の講義パートでは、アジャイルがどのような考え方なのか、その概要が説明されました。その後は、いよいよ演習本番です。最上講師から「最初から完璧にうまくいかなくて大丈夫、改善を重ねながら対応し続けていくマインドが重要です!」と激励の言葉を受け、演習に臨みました。

演習は、レストラン側とお客様側に分かれて制限時間内のサービス提供と顧客満足度向上を目指すという内容です。

アジャイルでは「設計」「開発」「テスト」「改善」の工程を短い期間で実施し、提供可能なサービスのリリースを繰り返します。これにより、成果物を早くお客様に届けるだけでなく、フィードバックを受けながら、さらなる改善や品質向上につなげることが可能です。

「アジャイル・レストラン」でも、各ラウンドが「準備→実践→ふりかえり」のプロセスで構成されており、手を動かしながらアジャイルを体感できる流れとなっています。

1ラウンド目は、残念ながら制限時間内に全ての料理を提供できず。「KPT」(Keep:続けること、Problem:問題点、Try:試すこと、の3つを洗い出す、ふりかえりの主要な手法)を用いたふりかえりを行い、お客様側からの直接フィードバックも得ながら、次のラウンドに活かしていきました。

お客様視点からは、レストラン側では気づかなかった体験に関する気づきが多く共有されました

改善を重ねて、サービス向上へ

2ラウンド目以降は、お客様役の入れ替えがあり、レストラン側は新たなメンバーを迎えて改善を加えていく必要がありました。現場でも、チームメンバーの交代はよくある話です。準備時間では、細かい作業工程や役割分担の見直しについて話し合われました。

気づけば、チーム全員が立ち上がって白熱した議論を展開!

3ラウンド目には、それぞれのチームが重点施策を定めて取り組みました。演習での成果をふまえて、ふりかえりと再計画を重ねることで、改善へとつながっていく体験をしていただけたようです。

休憩タイムに用意したお茶やお菓子を囲んで会話も生まれ、事務局の富内さんと田村さんが心を配った場づくりのおかげで、和やかな雰囲気が広がっていました。

ふりかえりのボードには、受講者皆さんの意見・アイデアがこんなにたくさん出ました!

演習を終えて、気づきと学びを共有

3ラウンドの演習を終え、「FunDoneLearn」という手法を用いた最終のふりかえりを行いました。

受講者の皆さまからは、以下のようなコメントをいただきました。

「計画→作業→ふりかえりのサイクルを実践でき、ラウンドごとに良くなっていくのが実感できた」
「ふりかえりの重要性と手法について学べた。普段の業務にもすぐに活かせる」
「普段の業務で接点が少ない人とも交流でき、部署全体で取り組めたことが良かった」
「誰かを責めるのではなく『どうしたらより良くなるか?』というポジティブな視点で改善できた」
「チームや部署をまたぐ改善活動はなかなかしづらいが、今回のワークショップを通じて良い成功体験になったのでは」

最後に集合写真を撮影し、活発な盛り上がりを見せた「アジャイル・レストラン」の実施を終えました!

受講を通じた気づきと、感じた効果・変化

田村さん

皆さんが議論の途中で立ち上がるほど熱中し、普段接点の少ないメンバー同士が活発に交流する姿が印象的でした。私と富内さんの2人は、事務局として目立つようにエプロンを着用していたのですが、レストランのフロア担当役になった受講者が「私もエプロンを着ていいですか?」と申し出る場面もあったんです。想像以上に、演習に積極的に取り組んでくれたのが嬉しかったですね。

田村さん

研修後に社内のオープンスペースで実施した懇親会も大いに盛り上がり、年次や役職を問わず自然な交流が生まれました。

 

また、この日が初対面のメンバーもいた中で、作業の進め方や役割分担もどんどんスムーズになっていったことにも驚きました。研修という場で、全員が普段とは少し異なる環境に置かれたからこそ、各自がフラットな視点で全体を見ながら最適なふるまいを考え、協力的に働きかけられたのではないでしょうか。

富内さん

DX推進室内では、さっそく変化が生まれています。これまでは交流を活性化するための働きかけを私たちから行う場面が多かったのですが、研修受講後は受講者のメンバーから相談を受けたり、チーム会議に呼ばれたり、コミュニケーションを取る回数が明らかに増えました。今回のアジャイル・レストラン受講のように、意識的に横のつながりを構築する取り組みの重要性を再認識しました。

 

今後の展開として、DXスキル習得によるキャリアアップと組織的課題解決の両立を目指し、エンジニアリングスキルの向上だけでなく、ビジネスアーキテクト人材の育成に向けた体系的なプログラムの構築も視野に入れています。

 

「部門間の壁を越えた協働」という当初の課題に対して、アジャイル・レストラン研修は効果的なアプローチとなりました。継続的な取り組みを通じて、より柔軟で創造的なDX推進体制の構築を目指していきます。

お客様情報

社名 メタウォーター株式会社
業種 設備工事・プラント・エンジニアリング
創立 2008年4月1日
従業員数 3,685人(2024年3月31日現在、連結)
ウェブサイト https://www.metawater.co.jp/

アジャイル・レストラン

変化に迅速に適応する「アジャイル」を、レストランという身近なケースで体感できるワークショップです。本研修では、レストランという身近なケースにアジャイルの主要な手法を適用して迅速に改善する体験を通して、アジャイルを取り入れるとはどういうことなのかを体感していただきます。